どうも、でょおです…。やってしまいました、バンパーの傷。こんなでっかい傷つけたの初めてでここ数年で一番へこんでます…。
ネットで純正バンパー探してみたんですがさすがは15年前のマイナー外車。社外品のダッセェエアロパーツがちょろちょろあっただけで純正品は見つからず。(1個あったけど色違った)
傷の面積が広いので本当は板金屋に出そうかと思いましたが逆に傷補修の全行程を撮影するいい機会かもなんて思ってしまって自分でする事に。
ダメならプロに任せれば良いだけですし、上手くいけば1000円くらいで綺麗に直るし、直らなければそれはそれでブログのネタになるし。これまでコツは紹介しても手順は紹介してなかったので。
何よりこのブログで「傷つけたからプロに直してもらったよーBefore After」とかやっても誰も喜ばないでしょうしね笑
という訳で自分でやってみました。
用意するもの
まずは車の傷を自分で修理する場合に必要な物、用意する物からご紹介します。
- 耐水ペーパー各種
- マスキングテープ
- バンパーパテ
- バンパープライマー
- プラサフ(サーフェーサー)
- スプレー塗料
- クリア塗料
- コンパウンド
耐水ペーパーの選び方に関しては以前書いたこちらの記事が参考になります。
【塗装】その耐水ペーパーの番手間違ってない?正しい番手と選び方
今回用意した耐水ペーパーは「400番、800番、1000番、2000番」になります。
ちなみにスプレー塗料、つまりラッカースプレーですが私の場合は純正カラーがその辺で売っていないので「タッチペン塗料を混色+エアブラシ塗装」という独自の方法で塗装を実施しましたがそれ以外は同じなのでスプレー塗装の場合でも参考になるはずです。「タッチペン塗料を混色+エアブラシ塗装」での塗装方法については以前書いた下記記事で紹介しています。
車のひっかき傷(キズ)を素人が自分で綺麗にDIY修理する3つのコツ
下地処理
下地処理は塗装の中でも最も重要な部分です。自分でやる方に取っては一番退屈な作業ではありますが。下地をいかに綺麗にしっかりと作る事が出来るかで、仕上がりや塗装の耐久性に直結します。一番手を抜いてはいけない部分ですね。
ささくれバリを取る
バンパーは通常のボディ部分と違い柔らかい樹脂で作られています。そのため引っ掻いたようなささくれになり、バリのようなものが発生します。
バンパーは意外と硬いので耐水ペーパーでガリガリとやってもささくれが上手くとれないのでささくれはカッターナイフで取り除きます。こうする事でより綺麗に足付けが出来ますし、時間も節約になります。
耐水ペーパーでならす
次はパテの食いつき、つまり乗りが良くなるように表面を荒らします。しっかりと足付けする事でパテが食いつきます。ちなみにこの行程を雑に処理してしまうと、数年後にパテがボロボロと剥がれてきます。(特にバンパーなどの樹脂素材の場合)
丁寧にしっかり足付けを行いました。使用した耐水ペーパーは400番です。耐水ペーパーの番手が荒すぎると後々ペーパー目が出たりします。
パテ盛り
いよいよパテ盛りです。パテ盛りはプロでも最も難しいとする作業です。自分で修理する方にとってはなおさら。パテ盛りのコツに関しては以前、記事を書いたのでそちらが参考になると思います。
上記の記事と少し違うのが、パテ盛り前に「バンパープライマー」を塗布するということ。バンパープライマーはいわばバンパー専用の下塗り塗料です。バンパーは柔軟性に優れているため、通常の面より塗料の食いつきが悪くなります。ゴムの上にスプレー塗料を吹いて、曲げるとペリペリ剥がれてしまうのをイメージしてもらうと良いかと思います。バンパーには細かい振動が常に発生しているのでバンパープライマーは必須です。
バンパープライマーを吹いたらパテを盛ります。この時も上記と同じ理由でバンパー専用のパテ、バンパーパテを使用します。通常のパテよりも柔軟性があり食いつきが強力な物になります。こちらがひっかき傷にバンパーパテを盛った写真になります。
使用したペーパーは800番と1000番です。パテを削る時は水を使わず当て木を使って行います。この後、下地塗装を行って上塗り塗装を行います。
下地塗装
下地塗装は基本的にプラサフを吹いて行います。今回はバンパーなので「バンパープライマー」を吹いてからその上に「プラサフ」を吹きます。バンパープライマーの使い方が分かりにくい方がいると思うので紹介しますね。
バンパープライマーはプライマーだけどサフ効果はないものだと認識してください。
つまり塗料の食いつきを良くするだけで傷消しや隠蔽力のある物ではありません。なのでバンパープライマーを使う場合でもプラサフ(またはサーフェイサー)の併用は必要です。(パテを盛ったり、下地がまだらになっていない場合はバンパープライマーのみでOK)
バンパープライマー塗布後、プラサフを吹いた写真です。ここまで来るともう後戻りできないですね…。ちなみにプラサフの色は基本的にグレーと白がありますが、使い分けは上塗りの色によって変えます。上塗りが明るい色の場合は白を使います。赤とか黄色とか白とか。逆に黒やガンメタ、モスグリーンなどの深い色やメタリックカラーの場合はグレーを使用します。
巣穴発見したので修正後もう一回プラサフ吹いて塗装に移ります。
プラサフの研ぎ
プラサフを吹いたら1000番の耐水ペーパーでプラサフ面をならします。特に古い塗装面とプラサフ部分の境目はなじむように(段差をなくすイメージ)で削ります。ちなみにこの時はパテ面が出ていなく、パテが水を吸う事はないので水をつけて削ってもかまいません。
段差がなくなり馴染んだらいよいよ塗装行程に移ります。
塗装行程
混色
通常の場合はこの行程は必要ありません。私の場合は前述の通り色が売っていないので自分で混色する事になります。ちなみに今回は「赤」「白」を使って混色していきます。使用したカラー番号は下記の通り。
- 赤 トヨタ3PO スーパーレッドV
- 白 トヨタ040スーパーホワイトII
物好きな方のために補足説明するとタッチペンのこれらの色を瓶で混ぜ合わせ、薄め液で薄め、エアブラシを使用して塗ります。本来ならエアスプレーガンがあるのが理想なんですが、あいにく私は持っていないのでエアブラシです。ちなみに塗料は別瓶で多く用意しておかないとエアブラシのカップは小さいのですぐなくなります。その都度混色しないといけなくなるのではじめから大量に用意しておきましょう。
塗装
塗装が済みました。自分で言うのもあれですが完璧ですね。ムラっぽくみえるのはクリア塗装の前に水研ぎしたから。傷の目で境目がわかりますがクリア吹けばわからなくなります。
仕上げ
クリア塗装
上述の通り色を乗せた後に塗装面をよりなだらかにするため水研ぎします。番手は1000番です。表面が柚子肌になっている場合はここで修正します。柚子肌がわからない方はこちらの記事を参照に。
水研ぎが済んだらクリアを吹きます。マスキング範囲は広い目にとってください。何かの境目でマスキングするとより自然になります。たとえばプレスラインや面の境目やバンパーの境目なんかのことですね。
コンパウンド
あとはマスキングをはがしてコンパウンドで磨けば完成です。マスキングは塗装後、30分くらいで剥がしてください。
コンパウンド前の写真なので若干周りと質感が異なります。周りの家もしっかり映り込んでいますね。このままでもほぼ完成ですがコンパウンドで艶だししておきます。ちなみに艶々にしたらムラって目立ちにくいですよ笑
素晴らしい。寄って見ようが離れて見ようがわかりません。この出来映えで1週間程なら精神的疲労も少ないし。
ついでにこのひっかき傷も直せば良かったのに何やってんだろw
プロの塗装が高いのってやっぱり技術力でしょうか。タッチアップペンもプライマーも使いかけが合ったので費用はクリア代一本分のみ。
終わり
以上、自分で車の傷直してみました。これから挑戦する方はぜひ参考にしてみてください。
どうせ前オーナーがバンパー前後傷つけてたので気軽に挑戦出来ましたがピカピカの新車じゃ精神的に無理だったでしょうね。乗り始めた頃から小傷だらけです。日本人はマジで傷に敏感過ぎると思いますね。
ですが思い入れのある車なので20年落ちくらいでバンパー交換してプロに全塗装お願いしたいと思ってますが。
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