出典:File:NOS Bottle.jpg - Wikimedia Commons
どうもでょおです。
さて、今日はワイルドスピードでおなじみのNOS、ニトロについて紹介していこうかと思います。ボタンポチーで加速バビューンなあれ。ワイスピではおなじみのシーンですが意外とNOS、ニトロのメカニズムとかよく分からないですよね。
そこで今回は普通の人にもわかりやすいようにNOSについて紹介していこうと思います。ではどうぞ。
NOS(ニトロ)とは
そもそもNOSとはナイトラス・オキサイド・システムの省略形で、ニトロを使った噴射装置のことを言います。ワイスピの映画で見るガスではなく、ガスを使うシステムのことをNOSって呼ぶんですね。
元々はNOSはホーリーパフォーマンスプロダクツの商標だったのですがシステム自体を指すことも多いです。
ニトロはニトロじゃない
ワイスピの映画で登場するNOSはニトロと呼ばれます。ところがコレ、実はニトロじゃないんですね。日本でニトロというと普通はニトログリセリンのことです。NOSに使われるのはナイトラスというもの。
名前は似てるけど実は全然関係のない物なんです。
NOSを使うとどうして速くなるのか
NOSを使うとどうして爆発的な力を得ることができるのかそのメカニズムについて簡単に紹介しましょう。
そもそもエンジンというものは「ガソリン」と「空気」が燃料です。実はガソリンは単体では燃えにくく空気がないと車のエンジンは動きません。
エンジンの出力を上げる方法はたくさんありますが一般的なのは吸気量、つまり燃料を増やすこと。人間でも食料をたくさん食べた方が元気になるのは当然のことですよね。
吸気量を増やす方法は様々です。たとえば食べ物をよりたくさん取れるように口を大きくするとか。
NOSの場合は食道(吸気ポート)に穴を開けて、その穴から食道に燃料(ナイトラス)を直接噴射してるようなものです。口から取れる燃料には限界があるので無理やり流し込んでやろうというのがNOSのシステムです。
さらにナイトラスというガスは自然吸気の空気と違い圧縮されています。胃に入ったとたんに食べ物が膨らむようなものです。
NOSの大まかなシステムはこんな感じです。さらにナイトラスは冷却効果もあるのでより効率的と言えます。
ドライショットとウェットショット
専門的な話なので割愛しようかと思いましたが記事が余りそうなのでドライショットとウェットショットについても紹介しようかと思います。
先ほども言いましたがエンジンは「ガソリン」と「空気」が燃料です。車やバイクなどはガソリンと空気がベストなバランスで配合されてエンジンに取り込まれます。このバランスが崩れるとエンジンの調子が悪くなったり、最悪の場合エンジンが焼き付きを起こして再起不能になります。
ナイトラスは空気の代わりです。空気の量だけを増やすとバランスが崩れます。そのためナイトラスを噴射する時にガソリン量も増やすのが一番ベストです。この方式をウェットショットといいます。
反対にナイトラスのみを噴射してガソリン量を増やさない方式をドライショットと言います。
ドライショットはウェットショットよりも効果が劣る代わりに、とても単純な構造なので導入が比較的簡単です。
ナイトラスは脱法ドラッグ
NOSに使われるガスは亜酸化窒素というもので、医療現場で使用される笑気ガスです。笑気ガスは医療現場では麻酔として使われるものですがこれを悪用して脱法ドラッグとして使用されたため、規制されることになりました。
最後に
いかがだったでしょうか。ごくごく簡単にNOS、ナイトラスについて説明してみました。できるだけ専門的な部分を除いてわかりやすく説明してみたつもりですがどうですか。
多少の知識があるとより映画を楽しんでみることができるかと思います。
ではまた明日。